今年度、再チャレンジとして、日々の連絡帳とは別に、子どもたちの成長の記録『ラーニング・ストーリー』を継続的に綴り、保護者の皆さんとも共有する機会をつくりはじめました。
開園2年目の2020年。ラーニング・ストーリーに取り組んだものの、保育者の負担感や時間の確保の課題などがあり、一旦やめることを決断。2023年。退勤前の30分間をノンコンタクトタイムと定め、保育者が子どもから離れて、事務やその日の保育を振り返る時間をつくり、その時間にラーニング・ストーリーの記録もはじめました。
今年度の保育で大切にしたいことのひとつとして挙げたのが“保育者の意図を可視化する”こと。ラーニング・ストーリーは保育者たちが自らの視点で語る文章。保育者の主観を通じて、子どもたちの姿を可視化していく作業となります。
この主観的表現、時に勇気のいることですが、今園を形成しているスタッフの心持ちやチームの関係性が醸成し、このタイミングでリスタートとなりました。
ラーニング・ストーリーには多くの可能性があると考えています。
保護者にとっては、保育者の視点を通じて、我が子や我が子だけではない子どもの姿を知ることで、子どもに肯定感を持って接する機会となったり。
保育者にとっては、自分たちの保育を振り返る機会となり、また、保護者と一緒に成長の喜びを共有できるだけでなく、保護者の反応に保育者の専門職としての自負心や自尊心を高める力を秘めています。
そして、子どもたちにとって。
やがて文字が読めるようになった子どもたちへ。親の愛情だけではなく、保育者からどのような“まなざし”をうけて過ごしたか。過去の自分を再確認できる大切なギフトになるのではないでしょうか。
そんな願いを込めて。その子の関心や没頭、葛藤など、物語の主人公である子どもの姿を継続的に綴っていきたいと思います。
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保護者からのフィードバック
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〇自然の中で楽しんでいる様子…園児達を暖かい目で見守って頂いて、感謝しています。昨日は成長記録のアップありがとうございます。コドモンを入れているおばあちゃんたちも読んでくれたみたいです。
いつも接してくださってる保育者から見た子どもとの関わり方、とても興味深く読ませていただきました。ついつい、こっちはどう?あれはどう?とこちらから提案してしまっているなあとふと考えました。
〇夜中2時頃に滅多にない夜泣き。 何をしてもだめで、言葉にして教えてと、一つ一つ質問していくと、“喉が渇いた、かゆいところがある、絵本を読んでほしい、少しの灯りが欲しい“と、いろいろと寝心地が悪かったみたいでした。 全部満たすとすーっと寝ましたが、わたしがすっかり眠れなくなり笑、昨日送って頂いたラーニングストーリーで目頭熱くなりました。
〇ラーニングストーリーありがとうございました。他の保護者から、我が子の様子を読んで、よかったと声をかけてもらい嬉しかったです。ラーニングストーリーを書くのは大変かと思いますが、一人一人の良さが現れていてとても素敵でした。
〇ラーニングストーリー拝読しました。学ぶべきことがたくさんありました。ありがとうございます!
〇昨日のラーニングストーリー、我が子も他の子も含めて楽しく読ませていただきました^ ^ みんな個性豊かでそれぞれの成長が感じられて感動しました。
〇成長記録、興味深く読みました!子どものマイペースに粘り強く付き合っていただいてありがたい限りです。私たちも気持ちの切り替えがうまくいくような声掛けをしていこうと思います。
(※固有名詞は修正しています)