夏の暑い日は、水遊びをたくさん楽しむことができました。
普段から水道で遊ぶことが大好きなRくんは、『待っていました!』とばかりに大はしゃぎです。水面を手でたたいたり、カップに水を汲んでみたり、シャワーの水を全身で受けとめたり。
ある日のこと。ひとしきりはしゃぐと今度は水の入ったタライの横に座り込み、静かにじっくり遊ぶ姿がありました。手に取ったのはお風呂を洗うような大きめのスポンジ。上に持ち上げると水が滴り落ちてきます。そして、ポトン、ポトン…と水が落ちるスピードが遅くなっていくと不思議そうに手に持ったスポンジをのぞき込んで見ます。
もう一度、スポンジを水につけてから持ち上げて、どこから水が出てくるのか、なんで出てくるのか、じっくり観察してその仕組みを考えているようです。何度か繰り返した後、スポンジからしたたる水が自分の脚をつたっていくことにも気づいた様子。
今度はその感覚に全神経を集中し、脚の次は腕、おなか、とスポンジの水を垂らしていきます。その真剣な表情は、立派な「研究者」のようです。
子どもにとっての遊びは、学びそのものだとよく言われますが、Rくんの姿を見ているとそれが確かなものだと感じます。大人にとっては当たり前に思ってしまうようなことでも、子どもにとっては不思議で新鮮で、魅力的なのでしょう。
Rくんが夢中になって遊ぶ姿を通して、何を不思議に思い、何を知ろうとしているか。想像をふくらませて見守ることが一緒に過ごす大人にとっても楽しい時間になっています。