コロナ禍において「SORAではこんなことを大切にしながら判断しています」をご家族の皆さまとも共有しました。
(1)情報共有について
- 正確な情報を速やかに、わかりやすく開示すること
- 当該者に確認を得て行うこと
- 当該者や当該者のご家族に対して偏見や不当な差別が生じないよう配慮すること
SORAのステークホルダー
園児とご家族/スタッフとスタッフのご家族/嘱託医/テナントオーナーや地域の皆さま/児童育成協会/港南区子ども家庭支援課/横浜市こども青少年局保育・教育運営課など
横浜市の保育園対応基準マニュアルが基本ベース
横浜市では、新型コロナウイルス感染症にかかる保育所の対応基準や周知範囲のマニュアルがありますが、その基準を基本ベースとしています。ただし、関係者に憶測や不安、不信感などが生じてしまう状況において、園で必要だと判断した場合は、当該者の同意のもと周知範囲以上の開示につとめます。開示の可能な範囲が、時にご家族の求める情報と合致しないこともあり、葛藤も感じておりますが、都度柔軟に対応してまいります。
(2)登園自粛における考え
ご家庭の状況や周囲のサポート体制、職場の理解や働き方、ご家族におけるリスクバランスの考え方は、それぞれ異なります。SORAでは現在の状況において、一斉での登園自粛の強要はいたしません(※1※2)。
子どもの活動の保障とリスクのバランスは、各ご家庭で考え、判断ください。そのためにも「(1)の迅速な情報共有」は大切だと考えております。また、園では引き続きできうる感染防止対策につとめます。
※1 今後ウイルスの変異により、子どもの重症化や致死率が高く推移する場合等は、この限りではありません
※2 登園自粛を希望する方には、保育料の返還に応じます
初回の緊急事態宣言時は2週間の休園措置
1回目の緊急事態宣言時(2020年4月)は2週間の休園措置を行いました。自治体や児童育成協会の対応が検討中でしたが、実行スピードが求められたため、最終的にはSORAとして判断。
ご家族へ緊急アンケートを実施。対話からの合意形成でなく、休園決定事項に対して、アンケートをもとにご家族ひとりひとりと了承を得ながらすすめました。判断の最優先事項は、子どもとスタッフの“人命”。当初は未知ウイルスであり、まだエビデンスが少ない状況でした。集団生活の場である保育園以外で、すべての子どもたちの居場所が確認できたため、ご家族の協力のもと休園としました。
2020年4月13日~ 臨時休園
2020年4月27日~ 屋外での活動・森のようちえん開始
2020年5月11日~ 通常保育再開
(3)SORAスタッフの行動指針について
保育などソーシャルセクターで働く人の多くは、他者への貢献をエネルギーにし、一方で自己を犠牲にしてしまう傾向があります。「保育体制に迷惑がかかる」「子どもがかわいそう」と考えてしまう前に、まずは保育者が自分の心身や健康状態を知り、平常とは異なると感じたら一旦立ち止まる(休息を取る、仕事を休む)ことの重要性を伝えています。自分を大切にすることが、結果として、大切な子どもたちや周囲の人を守ることができると考えています。
- この状況下、保育体制がギリギリの人数になることも考えられますが、「子どもの安全」を第一にその日の体制に合った保育を行います。また、非常事態の場合は保護者の方へご協力を仰ぎます。
- 今後、発熱がなくとも、少しでも体調の変化があった職員は、仕事を休み、PCR検査を受診します。
最後に。新型コロナウイルス感染症への対峙に100%の正解はない中で、規制やマニュアルも大切ですが、最終的には一人ひとりが考え、判断し、行動することの大切さを感じています。状況が刻々と変化するコロナ禍において、どうすれば「子どもの最善の利益」を保障できるのか。ご家族の皆さん、スタッフと悩みながらも乗り越えていきたいと思います。
2021年08月26日