Rちゃんは、自分のことをよくわかっています。どうしたら心地が良いのか、悪いのか、こうしたい、これはしたくない…。そして、それを言葉で伝えてくれます。

自分の気持ちを伝えてくれると、私たち保育者も「じゃあどうしようか」と一緒に考えることができます。

春、Rちゃんは公園遊びに気が向かず、部屋に残る日もありました。けれど保育者と話をするうちに「ハンモックで寝たい」という希望を伝えてくれて、「そこで寝たい」「絵本を読みたい」と外でも心地よく過ごせる方法を考え、ハンモックを自分でリュックに詰めて公園へ向かう姿がありました。

最近はお気に入りの水着を着て過ごす日も多いRちゃん。“濡らしたくない水着”と“水遊び用の水着”があって、活動によって水着から水着に着替える日もありました。その日は子どもが一人入れるサイズのタライと使いたいおもちゃを自分で集め、Rちゃん専用スペースを作って快適そうに過ごしていました。

私は面白いな~と思って見ていましたが、Rちゃんにとっては自分が心地よく過ごすために、大事にしたい部分なのでしょう。それを実現するために、人に伝えたり、自分で行動する力を持っているRちゃんを素敵だなと思います。

自分の思いを伝えたり、形に出来るようになってきたことで、その心地よさを友だちと共有する姿も見られる様になりました。自分の気持ちがわかるからこそ、相手の思いを想像する力も育ってきています。

これからも、自分の思いを大切に。笑顔いっぱいで過ごしてほしいです。

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森と自然の保育園SORAではラーニング・ストーリー(エピソードをもとにした成長の記録)を保護者のみなさんと共有しています。

一人ひとりの子どもの夢中になっている姿やチャレンジしている姿。気持ちを表現していることなど、保育者の心が動いた場面をエピソードとして綴っています。

保育者がその場面をどう読みとって何を感じたか。子どもの育ちを踏まえどのように接しているかを中心に記録したものです。

スタッフも試行錯誤しながらのラーニング・ストーリーですが、この記録を保護者のみなさんとも共有することで、我が子だけではない子どもたちの成長をともに喜び、保育者の視点を知る機会に。そして園とご家庭がともに子どもたちの育ちを見守っていくことに繋がればと思っています。