「なぜ、保育園を立ち上げたのか」
「保育を通して、何がしたかったのか」
開園から4年が経とうとしている。このタイミングで立ち返る年にしたいと思い、開園までのことを振り返りながら、不定期に綴っていきたいと思う。
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子どもが1歳半の時、顔のむくみに気がついた。季節は夏。水分の取りすぎだろうと考え、近く重要な仕事が一段落するまで、病院への受診は後回し。
金曜日の仕事を終え園への迎え時、むくみの異常を心配した保育士が受診を促す。毎日の変化を知る保育士からの助言で、すぐその足で地域の病院へ向かった。
その日のうちに、大学病院へ搬送となり即入院。
腎臓の病気であるネフローゼ症候群だった。
翌日、高い柵のベッドの中でグッタリする姿。目も開けられないほど、むくみで腫れあがった顔と体。
遅くなった受診。
「周りに迷惑をかけるから」と仕事を優先した選択を悔やんだ。
会社や企業のあり方も考えた。
再発を繰り返す病。その都度通院も必要になる。
現実的に、今のままの働き方を続けていくのは難しいと感じた。
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迷惑はかけてもいい
“他人に迷惑をかけてはいけません”
普遍的だと思い込んでいた道徳観。自分自身を苦しめてきたことに気がつきました。子どもがうまれ、周りに迷惑をかけない人生なんて無理だと悟ります。
SORAで大切にしていることのひとつとして、子どもも大人も“困ったときは声をあげよう”があります。
「助けて~」
「手伝って~」
子どもにとって、親以外にも自分が困ったときに手を差し伸べてくれる友だちの存在。保育士の存在。他者への信頼感。
迷惑をかけないという規範よりも、支え、支えられつつ生きていくことのほうが豊かな人間関係を築くことができるのではと感じています。
当園においても、とくに小さな子どもがいるスタッフは、いざというときに休むことができるようワークシェアをしたり、お互いさまの精神で休みがとりやすい環境をつくっています。
投稿者 柴山 和代
ITメディアやメーカー等で、WEBの企画立案、コンテンツ制作、UIデザインなどに従事したのち、2019年4月森と自然の保育園SORA開園。異業種から保育業界へ新たなキャリアにチャレンジ。
子育て当事者の視点、保育園に通った保護者の視点、保育園経営者の視点。俯瞰的な視点を大切にしながら情報発信をしていきます。
2016年保育士資格取得。