2021年も年の瀬。今年度も残り3ヶ月となりました。
12月下旬に行われた園内研修の主軸テーマは「子どもの姿から育ちを考える」。
今年度の残り3ヶ月の保育にどうつなげていくかが大きな目的です。

今現在のSORAの子どもたちの姿を「素敵だと思う姿」「気になっている姿」として、付箋に書いて出し合うワークを試みました。

素敵だと思う姿の付箋をまとめ、その内容をながめると―――。
・自分の思いや考えをおのおの表現している
・お世話したい、甘えたいなど特定の関係性(対子ども・対大人)ができている
・集中して遊び込めている、くつろいで過ごしている
・好奇心・発想が面白い
・身のこなしが良い
子どもの育ちと保育者の願いが同じベクトルへと進んでいることを実感でき、この場にいた全員がここまでの保育や環境設定に確かなものを感じ取れた瞬間でした。

一方で気になる姿として挙げられたのは―――。
・泣くことで大人にどうにかしてもらおうとする姿がある
・話を逸らしてごまかそうとする、聞こえていないふりをする

気になる姿の背景には何がありそうか。
保育者と子どもとの関係性が起因しているのではないか。
保育中のコミュニケーション不足による大人同士の連携が影響しているのではないか。

子どもが『泣く』という表現をひとつとっても、“痛い”“悲しい”だけでなく理由はそれぞれあり、月齢によっても異なります。
『泣く=かわいそう』と無意識に思い込んで、応答していないか。
対応した保育者は、場面と行為から子どもの気持ちをどう読み取ったか。
周囲にいる保育者も、泣いた行為がどういう状況か知ることが大切なのではないか、という意見がでました。


この半年で、午睡中のミーティングの場など子どもと離れた時間では、保育者同士の対話の質が向上してきました。

当初は保育の流れや“やり方”について、感じていることや考えを伝え合う場を多く持ちました。そのプロセスを経て、今度は、子どもの姿から自分が何を読み取ったか、どう感じたかを臆することなく伝え合う保育者同士の姿が見られるようになりました。

他の保育者の意見や考えを通して、子どもの姿をさらに深め合う対話の効果はそれだけで終わらず、保育者自身の変容にも繋がったように感じます。

今後の課題は保育中のコミュニケーション。

集団生活を送る場で、子ども一人ひとりの“やりたい”を保証するのか。子ども同士の関わりを通した育ち合いの機会を奪わないよう、保育者同士が保育中の意図や思いをどう共有し、連携をとっていくのか。

新しい年を迎えるこれからの3ヶ月。園ではともに過ごしてきた子どもや大人たちの一体感が増して、活動や遊びが活発になり、関係性がさらに豊かになる時期です。

計画も大事ですが、計画ありきの保育でなく、子どもの姿と対話をベースとした柔軟な保育へとつなげていきたい。

SORAのよもやま話

突如、園内において『SORA新聞』が発行されました。
発行元は『はま社(調理のはまちゃん)』。スタッフ同士の雑談からネタをまとめているそう。スタッフの趣味や関心を知ることができ、お悩みも相談できちゃう。会社でいうと社内報のような感じです。手書きのあたたかさと、はまちゃんの言葉のセンスが光る。スタッフに大好評で、ハイスペースで発行されています。